マルチパフォーマンスの走りを生み出す足回りや、集中力を高めるコックピット。
GT:グランツーリスモとしての洗練された走りと、R:レーシングテクノロジーによる速さ。その両方を究極まで追求するために、GT-Rは2012年に、世界一過酷として知られるニュルブルクリンク24時間レースに、開発チームで参戦した。そして、事実このレースで学んだ経験がGT-Rの走りを一気に進化させた。具体的には、ニュルブルクリンクのような荒れた路面では柔らかくストロークがたっぷりしたサスペンションの方がタイヤをより確実にグリップさせられるので速く走れるし、クルマが意図しない動きをしないため、ステアリングによる微修正をする必要が少なくドライバーへの負荷も少ない。その結果、どこからでも安心してアクセルを踏み込める速さを手に入れると同時に、直進時の修正舵も減少。車両の上下G変動も大幅に減ったため、より上質な乗り味も実現することができた。さらに、ブレーキの操作性、ステアリング特性もよりコントローラブルな方向にチューニング。リニアで微妙な制動力操作を可能にするとともに、ドライバーの意志としっかりリンクした精緻なハンドリングを実現した。 |
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もうひとつ、このレースで学んだ重要な要素がボディの、リヤサスペンション取り付け部周辺の結合剛性を高めること。ボディの部品と部品の間にある微小な隙間を1/100mm単位で計測し、精度高く合わせ込むことで、大きな荷重を受けた際にリヤアンダーフロア周りの局部変形を抑え、世界トップクラスの剛性を誇るボディをいっそう進化させることができた。そして2015年モデルでは、路面からの入力による車体の無駄な動きを徹底的に排除することで、ドライバーの意図しない左右の動きを抑制。より意のままに走れるトレーサビリティと、安心感のある速さを生み出した。また、ブレーキもパッドの改良により不快な鳴きを低減。ドライビングフィールの上質感は、想像を超えるほど大きく進化している。 |
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マルチマテリアルボディ構造 「カーボン・アルミダイキャスト・スチール」という3種の材料を組み合わせ、スーパースポーツカーの操縦安定性と、上質な… |
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スーパーワイドビームヘッドランプ メインLEDロービーム、遠方用LEDロービーム、ワイドイリジウムLEDロービーム、大光量のLEDハイビームの4つのLEDランプで… |
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アンチチッピング塗装+スクラッチシールド
スーパースポーツカーにふさわしい美しい輝きと価値を永く維持し続けるために、GT-Rは画期的な「アンチチッピング塗装」を採用している。走行中に最も傷がつきやすいフロントグリル上部と、リヤフェンダーの前面にアンチチッピング塗装を施すことで、優れた耐チッピング性能を実現。高速走行時の小さな石跳ねなどからボディを守る。また、日常でのすりキズや引っかきキズ程度なら、時間とともに元の状態に復元するスクラッチシールドをアルティメイトメタルシルバー(4M)〈#KAB〉(特別塗装色)を除くボディカラーに採用。アンチチッピング塗装に加えることで、いつまでも美しい質感を維持することができる。
※スクラッチシールドはドアハンドル、ドアミラー、Aピラー、サイドシル、リヤスポイラーを除く、車体色塗装部位に塗布しております。 |
LEDハイパーデイライト
フロントバンパーサイド部の2段整流フィンと一体化したLEDハイパーデイライトを装備。大型反射面+高輝度白色LEDにより、コンパクトなサイズでも十分なアピール力を発揮する。
※LEDハイパーデイライト消灯を希望のお客さまに向け、ディーラーオプションでキャンセルスイッチを設定。 |
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LEDリヤフォグランプ
LEDランプを使用したリヤフォグランプを、リヤディフューザーに一体化。雨天時など、水しぶきの中でも後続車からの視認性を高めている。
※LEDランプのため自己発熱が少なく、降雪時は雪がレンズ面に積もったり、着雪することがあります。その際は、視認性が低下しますので、レンズ面から雪を払い落としてください。※リヤフォグランプは、霧・雨・雪などの悪天候時に使用してください。※晴天時は後続車のドライバーを幻惑する恐れがあるため、使用しないでください。※スポーツ走行時は使用しないでください。サーキット走行の熱負荷の影響で破損する恐れがあります。 |
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フロントダブルウィッシュボーン式リヤマルチリンク式サスペンション
フロントは、パイプ一体構造の高剛性メンバーに支持されたダブルウィッシュボーン式サスペンション。アライメントの高精度化を追求し、車体からの大入力を受けた際にもタイヤのポテンシャルを最大限に発揮する。スプリングはレーシングカー並みの精度管理を行った高精度スプリングを採用した。リヤマルチリンク式サスペンションには、燃料タンクのガード機能も持たせた立体型パイプフレーム一体型のメンバーは6点マウント構造。さらにアルミ製アッパーリンクとロアリンクの一部にはピロボールを採用することで、大入力時のアライメント変化を最小限に抑え、タイヤからの接地感を確実にドライバーに伝達する。 |
| フロントダブルウィッシュボーン式サスペンション リヤマルチリンク式サスペンション |
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「意のままの走り」「意図しない動きをしない」を進化させた新サスペンションチューニング
サスペンションは有効ストロークを増やし、路面への追従性を高めるチューニングを行うことで意のままの走りと上質感あふれる乗り心地を実現させた2014年モデルをさらに熟成させた。具体的には、左右方向の意図しない動きを抑え込むために、路面入力による車両挙動を徹底的に排除するというコンセプトのもと、スプリング、減衰力特性、ブッシュ類などのさらなる見直しを実施。コーナリング時のトレーサビリティを向上するとともに、例えば轍のある高速道路のワンダリングを減少。ステアリングの微修正を減らし、安心感と上質感あふれる走りに磨きをかけた。 |
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大径大容量ブレーキシステム
日産がGT-Rの超高性能な走りのために開発したブレーキシステム。前輪はφ390mm、後輪はφ380mmの超大径ブレンボ製フルフローティングドリルドローターに加え、スチール系の高剛性パッドを開発。スポーツ走行でのハードな使用条件にも信頼できる高い制動性能と、繰り返しのブレーキングにも安定した耐フェード性能、そして高温時でも優れたコントロール性能を実現。キャリパーには高い剛性と軽量化を両立させ、強力な制動力を発揮するフロント対向6ポッド、リヤ対向4ポッドのブレンボ製アルミ製モノブロック(一体構造)を採用している。2015年モデルでは従来にも増してペダルタッチやリニアなブレーキのコントロール性を追求。初期制動での踏み応えと操作性をいちだんと向上させている。パッドの改良により、ブレーキノイズの低減も実現し、走りの上質感を向上させた。 |
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マルチマテリアルボディ構造
「カーボン・アルミダイキャスト・スチール」という3種の材料を組み合わせ、スーパースポーツカーの操縦安定性と、上質な乗り心地、本格SUVの駆動力をミドルクラスのボディ重量で実現する超高性能ボディ。リヤサスペンションメンバーの立体強度部材化、アルミダイキャスト製ドアインナーなどの採用により、衝突時の変形量を低減し衝突安全性を向上。また、フロントストラットハウジングのアルミダイキャスト化、フロントサスペンションメンバーのボディスタビライザーとしての使用、および結合効率の向上により高剛性かつ軽量なボディを実現している。さらに、ダッシュパネルとインストメンバー部にレインフォースを追加するなど、さまざまな視点からボディを進化させ続けることで、車体全体の剛性だけでなく、各部位の結合剛性の向上を実現。気持ちのよいステアリングレスポンスや限界走行時の安定性を高めている。
ドライカーボン製トランクリッド&ドライカーボン製リヤスポイラー
ドライカーボン製トランクリッド&リヤスポイラー(メーカーオプション)
アルミ製に対し重量が約1/2のドライカーボン製トランクリッドと、ドライカーボン製のリヤスポイラーをオプション設定した。リヤスポイラーが生む強大なダウンフォースを受け止められる剛性を確保したトランクリッドは、寸法精度が高く、しかも優れた平滑性により高度な塗装品質を実現。美しい塗装を可能にした。
アルミハニカム入りカーボンコンポジット製ストラットサポートバー
アルミハニカム入りカーボンコンポジット製ストラットサポートバー
エンジンルーム内の隔壁に、アルミハニカム入りカーボンコンポジット製ストラットサポートバーを採用。左右のストラットを強固に接合することで、サスペンション入力を俊敏に受け止め、運転操作に対する反応を向上させた。
スーパーワイドビームヘッドランプ
メインLEDロービーム、遠方用LEDロービーム、ワイドイリジウムLEDロービーム、大光量のLEDハイビームの4つのLEDランプで構成し、照射範囲を拡大。フォグランプ、コーナリングランプ領域までカバーしている。ハイビームも大光量LEDを採用している。LEDポジションランプによるランプシグネチャーは、稲妻の閃光をイメージしたスピード感あふれるデザインとした。
DUNLOP SP SPORT MAXX GT 600 DSST CTT ランフラットタイヤ
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高いグリップ力を生み出す高性能ランフラットタイヤ
サーキットでのスポーツ走行まで想定したGT-Rのタイヤには、車重の数倍にもなる慣性荷重を支え、常に安定したグリップ力を発揮することが求められる。そこで構造上サイドウォールが厚く、高い負荷に耐えられるランフラットタイヤ、しかも前後20インチの超大径、大容量タイヤが選択された。一般にランフラットは固く、操縦安定性が悪いイメージもあるが、専用開発をしたタイヤではランフラット性能を犠牲にすることなく、しなやかなたわみ特性を実現。さらに、スポーツ走行時の内圧の変化を抑制するため、窒素ガスを封入。経時抜けによる内圧低下も抑えられ、メンテナンス性も優れている。ブロックに補強部を設けることで横剛性を高め、ステアリングレスポンスとロードノイズを低減。さらに、2015年モデルでは、インサートの材質や内部構造を改め、今まで以上に路面追従性を向上。操縦安定性や乗り心地の向上を実現している。
Bilstein DampTronic
セットアップスイッチによって、減衰力を選択できるモード設定型電子制御式のショックアブソーバーBilstein DampTronicを採用。減衰力の電子制御は、11種類の車両データから最適に行われ、オールラウンドな「NORMAL」モード、上質でラグジュアリーな乗り心地を生み出す「COMFORT」モード、スポーツドライビングを愉しむための「R」モードを選択することができ、各々に適した超高性能な走りを味わえる。