GT-Rは毎日でも乗れるし、街中を走ることさえ楽しくてしかたがなくなる。
| Photo:北米仕様。 |
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GT-Rの走りを語るにあたって、最初に市街地走行のことから始めるには理由がある。 2015年モデルにおいても、GT-Rは当然「速さ」を求めて進化した。 しかし、それは単なるパワーアップや、サスペンションをハードにセッティングするという意味ではない。 速く走るために最も重要なことは、クルマが「ドライバーの意のままに走れる」こと。 そして、「ドライバーの意図しない動きをしない」ことだと私たちは考える。 その両方をさらに高次元に引き上げることを目指した走りは、市街地でこそ強く感じられるのである。 例えば、トランスミッションはシフト操作不要のAモードに。 サスペンションのセットアップスイッチは「NORMAL」モードにして街中に出る。 工事中の荒れた路面や駐車場の大きな段差でも、GT-Rの驚異的なボディ剛性とサスペンションのストロークを活かしたチューニングは、そうした場面でもしなやかにショックをいなし、上質な乗り心地を感じさせてくれる。 さらに、街角のコーナー手前でブレーキを踏み、ステアリングを切る。 踏んだ分だけ正確に速度が落ち、切った分だけ正確に向きを変える。 滑らかさとともに、しっかりとした操舵感を保ち続ける精緻なステアリングフィール。 それらすべての何気ない振舞いが、徹底してリニアで、違和感がないのだ。 「速さ」とは、人とクルマが完璧なまでに一体になった時に生まれるもの。 そして、それこそがGT-Rの考える究極のドライビングプレジャーだと信じている。 だからこそGT-Rは毎日でも乗れるし、街中を走ることさえ楽しくてしかたがなくなるのだ。 |
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